動物愛護センター [人と人]
昨日は、終戦記念日でしたね。命の尊さを改めて感じる日でした。
私は、戦争そのもの、そしてそれがもたらす脅威を本当には分かっていない。だから、私が人に伝えることもできない。
オリンピックが始まる前に、NHKで広島と長崎の原爆投下の影響を調査するために派遣された米国兵が、現地で撮りためた写真をつづった番組をみた。きっと私が戦争を知ることなど、到底できないものだと思っていたけれど、見えない傷を負った人々が、世界中に居るのだということを、理解できた気がした。
一枚一枚の写真には、作り物ではない、堪え難い現実のストーリーがあった。
原爆の影響のための撮影のみ許されていたが、ボロボロになったその街に生き残った人々撮影することは禁じられていた。そのフィルム(ネガ)は、そのフォトグラファーが隠して持ち帰られた。
焼け野原となった、その場所に残された子どもたちが収められたそのネガは、母国に背く行為だと40年以上も彼は封印し、それを解いた瞬間から彼の人生に苦悩が襲う。それでも彼は、正しい戦争などないのだと訴え続けたそうだ。彼が亡くなった今、その息子が長崎で遊ぶ子どもたちの笑顔をカメラに収めていた最後のシーンは印象的だった。
http://www.flickr.com/photos/thephoenixventure/
テツが人によって持ち込まれたところは、当時、保健所に所属する「動物管理局」という所だった。実際は、飼い主が分からない犬、そして持ち込まれた動物の殺処分場だった。つい最近知ったのだけど、今では、「動物愛護センター」と名前も変わり、自治体が動物を保護する活動もしている。
時間は黙っていても進んでいく。そしてその中で私は何もできていないけど、人々の力でちゃんとよくなっている。過ちを繰り返さないために、かならず立ち向かっていく人がいる。一つ一つは小さな力なのかもしれないけれど、大切なのは続けることなのだと、そのフォトグラファーと息子さんから、改めて学んだ日だった。
テツと出会った日のことは、今でもはっきり覚えている。
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